へなへなと床に座り込んだ。

マジビビりました。

近くにあったベンチに腰を下ろして、あたりをキョロキョロしていると、

何やら一階のフロアが騒がしい。

なんだろうと思い、見下ろしてみると……

「……!?」

何度も見返す。やっぱりそうだった。

STERBOYZの三人が一階のフロアで、演奏していた。

何で!?

あたし、そんなこと聞いてないよ……

それに、なぜルミネに!?

サッと顔を隠したあたし。

あまりの驚きで………

わたわたしていると、ポンポンっと肩を叩かれた。

咄嗟に振り向くと、ももちゃんが大きな紙袋を持って立っていた。

「のの~!!こんなに買ってしまったよ。ていうか、一階のフロアが騒がしいけど、
何かやってるの?」

「あっ………と、なんか、STERBOYZが遊びにきてるみたいで……。」

「……えっ!?!?何で!?」

ポトッとももちゃんは買ったばかりの洋服が入った紙袋を落としてしまった。

「そうなるよね。あたしもひどく驚いた。」

するとももちゃんは落としてしまった紙袋を拾い上げて、

「じゃさ、見に行ってみる?買い物早く済ませて。」

「何でそうなる!?無理無理!!行きません。てか、行けないって!!あたしたちだって芸能人だよ?
あの三人と並んだら、大変なことになると思いますけど。
それに、あたしの彼氏だっている訳だし。ダメだって!!」

なんとか、ここから逃れようと見つけた、いわゆる言い訳。

でもさ、これは言い訳っていうか、本当のことでしょ!

「大丈夫だって!!プライベートで来ましたってことでいいじゃん!
本当のことなんだし!!」

「えっ……!?ちょっと~!?行かないって……!」

「じゃ、早く買い物済ませて行くってことで。」

あたし、いいよという許可あげてないんですけど!

そんなことも通用せず、ももちゃんはあたしの有無を聞かずにズカズカとあたしの、

手を引っ張っている。ももちゃーん………あたし嫌ですぅぅぅ~!!

結局、ゆっくり決めることもできず、ももちゃんがこれでいいよって適当に選んだものを

買った。しっかり、あたしも考えたかった………と、ひどく後悔。

買ったものは、意外にもいいやつで……

ネックレスにリングがぶら下がった、ペアネックレスみたいなもの。

まあ、もうちょっと考えたかったけど、それなりにいいものだからいっかな……。