「あ~、携帯のこと?スマホにしたかったんだけどさ、
ウチのお母さんがさスマホなんて、まだ早いでしょ!第一、使えるの?って、
言われちゃって!!持たせてくれないもんでさ。」

「確かに、スマホってさ使いづらいとは聞いたことあるけど。
でも、持ってみたいものだよね。あたしもスマホじゃないし。」

「ていうか、こんな話してる場合じゃなくない?」

そう言って、ももちゃんは携帯の時計を確かめた。

「………もうすぐで15時になるよ!急ごっか!」

しばらく歩いていると、ももちゃんがあっと言ってどこかを指差した。

「ここってさ、ルミネだよね?あたしたちがスカウトされたところも、ここのお店だったっけ?」

「そうだね。あたしたちが住んでたところの隣町のルミネだっけ?
懐かしい感じ。」

「ここで買い物しちゃおっか。別のところも言ってみたいけど、
時間も時間だし。」

早速中にはいる。

あたしたちがスカウトされたルミネより広くて、大きかった。

「なんか、回るの大変かもね。」

あたしがそう言うと、ももちゃんは近くにあった案内ボードを覗き込みながら、

あー!?って叫んだ。

あたしの言ったこと無視ですか。

「ちょっとちょっと!!見てよここ!!トレボックのブランド店あんじゃん!
あたし、ここのブランド好きなんだよね!」

ももちゃんは一人、キャッキャ言ってる。