Side 乃々華

昨日の葵はいつからあんなにドSになったんだろう。


あたしからキスしろとか、もっと顔赤くしてやろうかとか。

ある意味びっくりしちゃった。


ってことを今、ももちゃんに話していたところです。


だって、ももちゃんが空港の騒ぎのあと、二人はどうしたのって聞いてくるもんだから。

「ふ~ん……葵さんがドSね……なんか、見てみたいかも。
のの、このまま襲われちゃうのでは?」

「ももちゃんのバカ!!そんなこと言われたら………変に意識するからやめて!!
葵はそんな人じゃないもん!……多分。」

襲われちゃうとか辞めてよ~……
変に意識するに決まってる。

あたしは初めてがまだだし、処女だもん。

葵が初めての相手………って、あたしは何を考えているんだよ~………!!

「でも、可能性はない訳じゃ無いでしょ?油断は禁物ってことよ。
ま、葵さんはもう、立派な大人な方だし、遊びでなんて絶対ヤらないよ。」

「そうだよ!ていうか、絶対そう!!あたしは葵を信じてるもん!!」

そうに決まってる。
葵は大人すぎるくらい大人だよ?

まあ、たまに昨日みたいにドSってこともあるけどさ。

でも、あたしの好きになった人だよ。

そんなことする訳がないよ。

「ほら、とりあえずそんな話は置いといてさ、空港でのあんたは輝き過ぎてたよ。
今までに一番輝いてたかも。」

それって、仕事では輝いてないとでも!?
しかも、さっきの話置いとかれちゃったし!!

まあ、置いてもらった方が、変なこと考えないで済むか。

意識しすぎると、うまく接することができなくなるもんね!

そうなっちゃったら、葵があたしの彼氏じゃなくなっちゃうもん!!

そんなの絶対嫌!!