ずっと大好きな君と。

Side 葵

空港では、乃々華の細くて華奢な体を潰れるくらいに思いっきり抱きしめた。


もう、どこにも行かせないつもりで。


あんな大勢の人がいた空港で本音を打ち明けてくれた乃々華。


一瞬変な空気になってしまったと思う。

最後には盛大な拍手が送られてきたけど。

まあ、その変な空気の中で俺は、あいつの唇を奪ったんだけどさ。

それも、どうかなって感じか……

俺はその時思ったんだ。

もう、絶対あいつが泣くような事はしないって。

ずっと、そばに居てやるって。

空港の騒ぎの後、俺にはすぐに記者会見に出された。

そこで俺は、もう一生、あいつを離す気ないんで。

って言った。自分にも言い聞かせるように。

きっと、いつかあいつと二人で記者会見に顔を出せって言われるかもしれない。

その時もしっかり伝えよう。

好きだからって。


そして今、乃々華は俺の部屋に来ている。

すっごく久しぶりで変な感じって言って、笑った。

「あのさ、曲聴いてくれたか?」

そう聞くと、少し間を置いて、

「……うん。聴いたよ。すっごく嬉しかった。あれはさ、葵の本当の気持ちを入れて、
作ったんでしょ?」

「まあ、な。伝わったか?」

「もちろんだよ。あの曲思い出すだけで嬉しくて涙が止まらなくなる。
だって……本当に嬉しかったもん………。」

乃々華の目から、涙が出てきてる。
そんな、泣くほど喜んでくれたなんて、俺それだけでめちゃくちゃ嬉しい。

涙を流し、小さな肩が小刻みにふるえている乃々華。

その小さな肩を優しく抱く。

すると、乃々華はズズッと鼻を啜りながら向きを変えて俺の前からギュッと

抱きついてきた。

「おおっ!どした?」
抱きつきながら俺をしたから見上げてニコッと笑った。

マジ、可愛すぎだろこいつ。

思いっきり小さな動物じゃん、なんて思った。

「ううん。別に、あたしから抱きついてみたかっただけ。だって、今までもさ、
あたしから抱きつくなんてこと、なかった気がするし……」