Side 葵
ぶらり、ニューヨークでも言おうか………
観光を終えて久々にはしゃいだというか、ストレス発散が出来て、少々気が楽になる。
ある意味、二人に感謝。
明日は公演最終日。
公演で初披露となる、曲。
「それでも、やっぱり君が好き。」
この歌に全ての俺の乃々華への気持ちを詰め込んだ曲。
伝えるんだ。………あいつに。
俺はずっとお前が好きだって、伝える。
ぶらりから帰ってきた俺らは、自分の部屋で一休み。
で、俺は昼寝をしてる。
少し寝たあと、携帯の時計を見ると、17時を回っていた。
俺はずっと考えていた事がある。
それは、あいつと連絡を一度取りたい。
何度かメールの本文を打っていたが、なかなか送信のボタンだけが押せなくて。
電話はまずいって思った。だから、メールだけでもってな。
そして今、携帯を開けたり閉じたり。
そこに……
コンコン。中に入ってきたのは雄大だった。
「どうした?雄大。」
ベッドの上で寝っ転がってた俺の横に腰を下ろした。
「いや、明日は最終公演だし、調子はどうかなって思ってさ。
大事なメンバーだし、様子くらいはって。」
雄大はメンバーのことをいつも気に掛ける優しい奴。
仕事熱心でカリカリすることもあるけど、すっげーいい奴だと俺は思ってる。
「ああ。まあ、平気だけどよ、なんか、複雑だわ。どうしたらいいかわかんねぇ。」
携帯を握る手に力がこもる。
「乃々華ちゃんのことか……俺でいいなら相談乗るけど。」
そんな優しく、でも男らしく気に掛けてくれる雄大に少しは甘えてみっか。
「今っていうか前からだけどさ、ずっとメールの本文は打って送ろうとまでは考えてんだけど、
なかなか送る勇気ねぇんだよ。情けねーよな。」
真剣に相談してるのにも関わらず、ふっと笑いやがった雄大。
「お前、相談してるっつーのに笑うってどういうことだ!?」
「あ~…ゴメン。だってさ、そんなの普通に送ればいい話なんじゃねーの?
勇気とか必要ねぇって。確かに情けねーよ。」
「やっぱ、必要ねぇのかな。会うなとまで言われてるしよ、なんか怖ぇじゃん。」
「ばぁーか!!そんなの気にしてんのかよ!ほんっとにお前はそれでも男かよ!」
雄大がそう言って微笑んだ。
勇気なんて必要ない。
その通りだな。少し勇気が出たかもな。
情けねーな、俺。
「ありがとな。勇気出たわ。俺、送るよ。明日の公演で絶対見ろよってな。」
「それがいい!頑張れ。じゃ、もう日も沈んだし飯食って早く寝ようぜ!
ていうか、お前さ、昼寝あんだけして夜寝れんのかよ?」
「あ~……全然寝れっけど。俺、寝るのメッチャ好きだし。」
「そう。ならいいけど。乃々華ちゃんに送ったら来いよ。」
「ああ。サンキュ。」
じゃっと言って俺の部屋から出て行った雄大。
携帯の新規メール作成を押し、本文を打った。
[よっ!結構久しぶりだな。色々ごめんな。俺は平気だから心配すんな。
でさ、明日の俺らの最終公演、世界的放送だから絶対、見ろよ。
葵より]
……送信。
パタンっと携帯を閉じベッドの隣にあるサイドテーブルに置いた。
いよいよ明日は最終公演。
乃々華、絶対見てろよ。
俺の気持ち、ちゃんと伝えるからな。
ぶらり、ニューヨークでも言おうか………
観光を終えて久々にはしゃいだというか、ストレス発散が出来て、少々気が楽になる。
ある意味、二人に感謝。
明日は公演最終日。
公演で初披露となる、曲。
「それでも、やっぱり君が好き。」
この歌に全ての俺の乃々華への気持ちを詰め込んだ曲。
伝えるんだ。………あいつに。
俺はずっとお前が好きだって、伝える。
ぶらりから帰ってきた俺らは、自分の部屋で一休み。
で、俺は昼寝をしてる。
少し寝たあと、携帯の時計を見ると、17時を回っていた。
俺はずっと考えていた事がある。
それは、あいつと連絡を一度取りたい。
何度かメールの本文を打っていたが、なかなか送信のボタンだけが押せなくて。
電話はまずいって思った。だから、メールだけでもってな。
そして今、携帯を開けたり閉じたり。
そこに……
コンコン。中に入ってきたのは雄大だった。
「どうした?雄大。」
ベッドの上で寝っ転がってた俺の横に腰を下ろした。
「いや、明日は最終公演だし、調子はどうかなって思ってさ。
大事なメンバーだし、様子くらいはって。」
雄大はメンバーのことをいつも気に掛ける優しい奴。
仕事熱心でカリカリすることもあるけど、すっげーいい奴だと俺は思ってる。
「ああ。まあ、平気だけどよ、なんか、複雑だわ。どうしたらいいかわかんねぇ。」
携帯を握る手に力がこもる。
「乃々華ちゃんのことか……俺でいいなら相談乗るけど。」
そんな優しく、でも男らしく気に掛けてくれる雄大に少しは甘えてみっか。
「今っていうか前からだけどさ、ずっとメールの本文は打って送ろうとまでは考えてんだけど、
なかなか送る勇気ねぇんだよ。情けねーよな。」
真剣に相談してるのにも関わらず、ふっと笑いやがった雄大。
「お前、相談してるっつーのに笑うってどういうことだ!?」
「あ~…ゴメン。だってさ、そんなの普通に送ればいい話なんじゃねーの?
勇気とか必要ねぇって。確かに情けねーよ。」
「やっぱ、必要ねぇのかな。会うなとまで言われてるしよ、なんか怖ぇじゃん。」
「ばぁーか!!そんなの気にしてんのかよ!ほんっとにお前はそれでも男かよ!」
雄大がそう言って微笑んだ。
勇気なんて必要ない。
その通りだな。少し勇気が出たかもな。
情けねーな、俺。
「ありがとな。勇気出たわ。俺、送るよ。明日の公演で絶対見ろよってな。」
「それがいい!頑張れ。じゃ、もう日も沈んだし飯食って早く寝ようぜ!
ていうか、お前さ、昼寝あんだけして夜寝れんのかよ?」
「あ~……全然寝れっけど。俺、寝るのメッチャ好きだし。」
「そう。ならいいけど。乃々華ちゃんに送ったら来いよ。」
「ああ。サンキュ。」
じゃっと言って俺の部屋から出て行った雄大。
携帯の新規メール作成を押し、本文を打った。
[よっ!結構久しぶりだな。色々ごめんな。俺は平気だから心配すんな。
でさ、明日の俺らの最終公演、世界的放送だから絶対、見ろよ。
葵より]
……送信。
パタンっと携帯を閉じベッドの隣にあるサイドテーブルに置いた。
いよいよ明日は最終公演。
乃々華、絶対見てろよ。
俺の気持ち、ちゃんと伝えるからな。


