怖いです~・・・桃奈様・・・。
良かった、今日は二度寝しなくて。
いっつも二度寝するから、遅れるんだと思う・・・・。

「あっ、のの!バスきたよ!!」
「うん!乗ろっか!」
あたしとももちゃんはバスに乗り込みひと段落。

あ~・・・眠いんだけど・・・。
コクっっとなりかけたとき、
ペシっ!
「いった~い・・・。」
ももちゃんに頭を叩かれた。
ももちゃん私が寝そうなところを起こしてくれたみたい。
「なに、寝てんのよ。もう、着くよ!ほら、携帯忘れる。」
バスに乗る前、私は携帯をいじっていて、そのまま座席に
ポイしたんだった。

「ありがと!!危ない。危ない。」
バスは止まり、ももちゃんはあたしの手を引いて降りた。
「よし!行くよ!!のの!!」
急に、走り出すももちゃん。
「えっ・・ちょっと・・・!!」

あまりの勢いに、こけそうになったあたし。
ももちゃんが走っている理由は、自分の好きなブランド品の


洋服がセールしてるかららしい。

ももちゃんは意外にもオシャレに興味あるみたいで・・・。
まあ、ももちゃんは可愛いからね。

あたしなんてそこまでオシャレに興味あるわけではないから、
ブランドとか分かんない。

ももちゃんは自分の好きなブランドショップに行き、
一人、はしゃいでいる。
はぁぁぁぁ・・・・

はしゃぎすぎですよ、桃奈さん・・・。

しばらく、ショップのショウィンドウの中の
洋服をあたしは眺めていた。

「ねえー!!ももちゃん!終わった?なんか、あたし、お腹
空いたんだけど。」

「うーん・・・もうちょっと、待って!」
グゥ~

あたしのお腹は我慢できないと言ってます。
すると、エレベーターの近くにアイスの自動販売機が!!
あたしはその自販機に歩み寄り、アイスを買った。

「ん~・・・うま!!」

少しは落ち着くかも・・・。

あたしは買ったアイスを食べていると、トントン。
誰かに肩を叩かれた。誰だろうと振り返ると、
いかにも、怖そうな感じの人・・・。
ちょっと茶髪で、目が引きつってる。
あたし、なんか悪いことした!?

「君、名前は?」
な・・ななな名前!?教えなきゃダメ!?

その前に、あなたのお名前を・・・
「そちらは?」
「あっ!申し遅れましたが・・・」
と言った男の人はカバンから、自分の名刺らしきものを出し、
あたしに渡してきた。