「次、田村」
「・・・?」
これはいつもの授業風景。りんが先生に名指しで答えを求められ、分からなくてフリーズすることなど多々あり、決して今日に始まったことではない。
「田村!」
「は、はい!」
「返事だけは元気でよろしい。だが、答えを言ってくれないか?」
「・・・はい。x≠0、です?」
「・・・」
数学の先生の呆れた目線が痛く突き刺さる。当然の如く、
「不正解だ」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
授業終了後、りんは机に突っ伏して、本日何回目かのため息をついた。
「うううううううううう」
このままじゃ、ダメだ。
日々怠惰に怠惰を重ねる毎日。ゲームに明け暮れ、漫画を読みふけり、趣味を貪り、自分の欲望に忠実であってきた。
自由に生きることが正義だ!なーんて、馬鹿なことを思っていたり。
でも実際問題、このままでは危ないらしい。
「勉強・・・しよう!」
今すぐ!

