「田村ぁ」
「は、はい!」
「ちょっと来ーい」
朝のホームルームにテスト結果用紙が返し、その一日生徒を喜ばせ落ち込ませるのが、我が校のやり方。
クラスメイト全員、様々な余韻に浸っているところ、担任の原田先生が廊下から私を手招きしていた。
「あーあー原ちゃんに呼び出されてやんの」
隣の関がすかさずちょっかいを出し、りんの不安を煽る。
「な、何かしたっけ・・・?」
「早く行って来いよ」
「う、うん」
廊下に出ると原田先生が腕組みをして待っていた。只ならぬ雰囲気。
「な、なんでしょーか・・・?原田先生」
「・・・田村」
「はい・・・?」
「お前に・・・夏休みはない!!!」
「・・・う?」

