結婚できるの?

「わかった。じゃあ、また……来週あたりに会えるのかな?」

「来週なら智和さんの予定に合わせるわ!」


調子良く告げる亜里沙。

智和は少しも疑うことなく、亜里沙の言葉を信じていた。


◆ ◆ ◆

バーを出たのは、もう少しで10時になる頃だった。

タクシーで送るという智和の申し出を断り、亜里沙は一人で目的地へ向かう。

陽太と待ち合わせをしている駅前のファーストフード店だ。

深夜2時まで営業しているので、今からでもゆっくり話す時間はある。