結婚できるの?

亜里沙は毅のおかげで何とか歩ける状態だった。

左腕を毅の首に回し、腰は毅の右手でしっかり支えられていた。

ふらつく足取りは、とても一人で帰れるものではない。

それでも亜里沙は、呂律の回らない口調で言う。


「せんぱーい。タクシーに乗ったら、一人で帰りますからねー」

「はいはい」


毅は亜里沙の言葉をまともに受け止めない。

当然、家まで送るつもりだった。