「亜里沙さん……。さすがに、そこまで言われちゃうと辛いです」

「ごめんね。つい感情的になって」

「私、降りるつもりはありません。実力に不安があるのは事実ですけど、これから頑張ろうと思ってます」


美佐は挑むように亜里沙を見据えて告げた。


「それならいいの。『マシンだけの方が気楽で良かった』って聞いて、本気でそう思ってるなら降りて欲しいと思っただけだから」

「そうですよね。亜里沙さんもダンスを希望してたんですもんね」


美佐の挑むような目つきは、穏やかなものに変わっていた。


「そうよ。私は本気で頑張りたいと思ってた」