結婚できるの?

「亜里沙さん。ダンスのインストラクターのことなんですけど……」


美佐の言葉で亜里沙の顔も引き締まった。

美佐は心を開いたように語り出す。


「さっきは楽しいって言ったけど、不安もあるんです。不安の方が大きいかもしれない」

「どうして不安なの?」


亜里沙は無意識のうちに身を乗り出していた。


「ダンスが上手くもないのにインストラクターになって、やっていけるか不安なんです」

「でも、ダンスの担当を希望してたんでしょ?」