結婚できるの?

「亜里沙さん、すいません」

「いいのいいの。本当に気にしないで。同じダンス好きな美佐ちゃんと、一度話してみたかっただけだから」

「…………」

「ほら私、親しい同僚がいないじゃない? 実はけっこう淋しかったのよ。だから今日は美佐ちゃんと食事ができて嬉しいの」

「亜里沙さんは一人が好きなのかと思ってました」

「一人も好きだけど、いつもじゃ淋しくて」


亜里沙は明るく言ってピザを頬張る。


「この店、食べ物も美味しいね。もっと追加しよう。美佐ちゃんは何がいい?」