結婚できるの?

毅が何も言わないので、亜里沙の絶望感は強まるばかり。


「実績がないからダメですよね。チャンスなんて来ない気がします」

「今そこまで考えなくていいと思うよ。頑張ってれば、次のチャンスだって来るよ」


毅の慰めは何の根拠もない。

しかも“そこまで考えなくていい”という言葉が、亜里沙の神経を逆撫でした。

川島にも言われた“君がそこまで考える必要はない”という言葉を思い出したから。


「先輩はいいですよね。好きな水泳担当だし、社員だし」


亜里沙に僻みっぽい口調で言われ、毅はビールを一気に飲んだ。