結婚できるの?

困っているのは彼女の方だろう。

千香は亜里沙の暴走を止めたかったけれど、「黙って見てて!」と釘をさされていたから黙認を続ける。


「それでね、あなたを見たとき、ヤッタ!って思ったの。オーデションで会った人だと勘違いしちゃったし」

「ほんとに人違いですから」

「うん、それは分かったわ。でも、あなた凄く可愛いし……。もし良かったら、私の友達と会ってもらえないかなぁ?」


千香は亜里沙の言動に驚き呆れていた。

まるで下手なナンパかスカウトみたいだ。


「すみません。今は仕事中ですし、そういうお話も無理っていうか……」