結婚できるの?

「ごめん、殺伐としてたね。ムードも何もない」

「ムードは気にしないんですけど」

「いや、ほんとごめん」


智和はソファーからすっと立ち上がり、キッチンへと進む。

千香は顔を上げて彼の背中を見つめた。

智和は、新しいワインとグラスを持って戻って来た。


「あらためて乾杯しよう」

「え?」

「乾杯っていうか……。千香さん、僕と付き合ってください」