結婚できるの?

「待ってたよ」


智和は優しい笑顔で亜里沙を迎え入れた。


「本当に来てくれるか、少し心配だった」


そんなふうに言う智和は、亜里沙の気持ちを見透かしているようだ。


「もう9時なのに今夜で良かったのかな……。智和さんは、明日も朝早いんでしょ?」

「僕なら大丈夫。亜里沙こそ大丈夫なの?」

「私は遅番だから平気」

「なら良かった。何時になってもいいから、亜里沙の話が終わるまで全部聞くからね」