結婚できるの?

智和のハイテンションに亜里沙は困惑した。

まさか別れ話をされると思っていない智和は、会えることを素直に喜んでいる。


「僕の家においでよ。タクシー代出すから、今からおいで!」

「家はちょっと……。大事な話があるの」

「だったら余計に僕の家がいいよ。落ち着いて話せるし」

「そうだけど、でも……」

「亜里沙が帰りたくなったら、ちゃんと送るから。何も心配いらないよ」


亜里沙は智和の厚意を断り切れず、タクシーで家に行く約束をして電話を終えた。