「じゃあ、また。おやすみ」


智和は降りる気配を見せなかった。

意を決して千香は誘う。


「お茶でも飲んでいきませんか? 亜里沙も居ると思うし」

「えっ! いいの?」


智和は驚きの表情だ。


「はい。智和さんが良ければ」


千香の返事を聞いた智和は、戸惑いながらも一緒にタクシーを降りた。