智和の優しく落ち着いた声が胸に沁みた。


「ありがとうございます。智和さんは、いつなら空いてますか? 智和さんの予定に合わせます」

「早い方がいいなら明日でもいいですよ」

「じゃあ明日でお願いします! それと……」

「はい、何でしょうか?」


千香は一呼吸置いて告げる。


「亜里沙には内緒にして欲しいんです。私が智和さんに連絡したこと」


智和がどう反応するのか千香は不安だったが、そんな不安は杞憂だった。