結婚できるの?

ここまで話した亜里沙は麦茶に口をつけた。

カラカラに渇いていた喉がじんわりと潤っていく。

亜里沙につられるようにして、千香も麦茶を飲む。


「陽太は亜里沙の気持ちを知ってるの?」


知っているどころか、二人は深い関係の共犯者。

だけど千香はそこまで、亜里沙と陽太が自分を裏切るなんて、想像できなかった。

亜里沙は深い溜息をつく。


「千香……。ごめんなさい」

「まさかもう告白したの? 陽太に気持ちを伝えたの?」