結婚できるの?

陽太に抱きしめられた亜里沙は、自分も陽太の背中に腕を回し、全身で陽太を求めた。

二人は夢中でお互いを貪り合い、やがて一つに溶け合って結ばれた――。


◆ ◆ ◆

初めて結ばれた興奮と余韻が過ぎ去ったあと、陽太は苦しげな声で言った。


「……ごめんね」


その一言で全てを理解した亜里沙。

陽太にとって、今夜のことは過ちなのだ、と。

千香と別れて自分と付き合う意志はないのだ、と。


「ううん、いいの……。こうなって私は嬉しいけど、陽太には千香がいるもんね」