理先輩が、ランチに指定したのはホテルのレストランだった。

このホテルのレストランからの眺めは、確かにいい。
でも、学生で行けるお値段でもなかった。

私の中では、働いたら入れるかな?
そんな風思っていたレストランだった。

それなのに、今日、理先輩と入ってしまった。

憧れのレストランに来たんだから、とりあえず楽しもうかな。
そんな風に、考えてた。

理先輩が「明に聞いたけど、ここが憧れのレストランなんでしょ? だから、ここにした。」と言った。

確かに、そんな話を明と明の彼女がいると時に、話したかもしれない。

憧れのレストランだから文句はないんだけど、やたらに緊張した。

でも、理先輩との食事は、基本的は、楽しかった。

私は、卒業してから毎日をどう過ごしているのかを聞いた。
別荘での暮らしは、午前中は基本的勉強。
午後は、伊集院での割り当ての仕事を少しと身体作りだと言った。

そんなに、忙しそうではなかった。

ふと、今はどなたかとおつきあいしてるんですか?と聞いた。

理先輩は、「それは、どういう興味?」と聞いた。
「元カノとして? 友人として? それとも、もっと別の意味があるの?」と理先輩は聞いた。

「誰かつきあってる子がいたら、きみの部屋には一昨日行かないよ。」と言った。

私は「そうですか。 私が聞いた理由は、ただ純粋につきあっている人はいるのかな?と思ったからです。」と言った。

理先輩は「もしも、僕がいるよ。と答えたら、きみはどうするつもりだった?」と聞いた。

「お幸せに。」と言うつもりでしたというと、「本当に? 一昨日、あんな顔を見せといてそう言えるの?」と理先輩は言った。

「ちゃんと、言わなきゃダメな事ってあるんだよ。」
「逃げちゃいけない。」
「人間は、言葉で言葉でコミュケーションが取れる動物だ。 ちゃんと、言って。」

「言わなきゃ、わからないんだよ。」と理先輩は言った。


「理先輩の横にいるのは、私じゃなきゃイヤだ。」と私は言った。

理先輩は、「やっと、言った。」と私を抱きしめた。