はしたないことをしているという自覚はある。けれど、それでも止められないくらいわたしは、怖くて不安で仕方なかった。
胸が張り裂けそうなくらい痛い。
涙の溜まった瞳で、グレイを見上げた。
「お願い、グレイ…わたし、あなたがいなくちゃ…わたし、あなたが、あなたがっ」
「ノアさん」
「グレイがいないと……わたし」
ぽろぽろ涙が溢れる。こらえきれなくて、うつむいてしゃくりあげた。
まるで子供だ。
グレイも呆れているに違いない。ほら、グレイが困っている。
「……ノアさん」
「ぐ、れいっ……わたし……ごめ、なさ」
謝ろうとするけど、泣いているせいでなかなか言葉が紡げない。
こんなんじゃ、本当にグレイは呆れて、クラリス嬢のところへ行ってしまう。
グレイだって、綺麗で美しいクラリス嬢のほうがいいに、決まって……。
なおも涙が溢れたとき、グレイが、優しくわたしの頭を撫でた。
そして、
「グレ、」

