「ん?」 俺は女の耳元で優しく問う。 「わ、私…い、今は……」 「今は?」 「し、仕事が1番優先です!!」 「へぇ~」 「恋する暇はありません!!」 「ほぉ~、俺を断るってか?」 「ご、ごめんなさい…」 「いい度胸してんな?」 「えっ!?」 俺は耳元から正面に移動して、 女のこれ以上無いほど近づく。 ジリジリと… 息が掛かるほどに… すると、 女は目を瞑り、顔を背けた。 んっ!? おいっ!! 俺が付けた魔印はどうした!? 女の首から魔印が消えている。