彼女の身体は魔力に冒され、
俺の胸に崩れるように倒れた。
口づけした際も感じたが、
彼女の身体は俺と波長が合う。
俺の天力で癒せるのと同じように
彼女の聖力は“邪”を静める力があるようだ。
腕の中の彼女を見つめ…
“俺の為にいる妃”だと
………再認識した。
彼女に“奴には近づくな”と諭せば、
なんで、どうして…と聞いてくる。
俺が真剣に諭しても、
“はい”とも“うん”とも言わない。
どうしたら彼女に伝わるのか?
“俺が守るから奴の所へは行くな”
と諭しても返事をしない。
本当に…どうしたものか。
挙句の果てには“診察の時間”だと言う。
俺は彼女の心を射止める事が
………出来るのだろうか?



