この隙に彼女の心を…
手に入れられたら簡単なんだが。
俺は彼女の腕を掴んで、
1番奥の診察室へ入った。
勿論、天力を使って…
ドアが開かないように…
部屋の外に声が漏れないように。
彼女の腕を掴んだだけで
………俺の身体が軋んだ。
彼女の身体を通して、
……魔力が流れ込んで来る。
俺は一刻も早く…
彼女に付いた魔印を消したくて、
ドアに彼女を押し付け…
首に付いた魔印に口づけた。
口づけしてるだけでは魔印は消えず、
俺は仕方なく彼女の首に吸いついた。
唇に伝わる奴の魔力。
俺の天力が反応し、
……身体が軋む。
やっとの想いで魔印を消した。



