未だかつてない男性からの告白。
なんて答えて良いのかも分からない。
ただ…“はい”って言えばいいの?
こんな夢のようなシチュエーション。
夢なのか現実なのか…
それさえも分からない。
「莉胡?」
「せ、先生、その話はまた今度にしましょう」
「はぁ?」
「し、診察の時間ですよ?」
先生の肩越しに見える時計が
診察開始時間を示していた。
私は何とか上手く誤魔化し切り抜けた。
仕事をして頭を冷やそう。
このまま先生と2人きりじゃ
私の心臓が持たない。
それこそ、心停止であの世行き。
この日を境に周防先生は、
いつでもどこでも…
私のそばを離れなくなった。



