「そなたの妃となる聖女は何千年かに1人と言ったな」
「はい」
「その聖女を逃せば、この先…何千年もの間、妃を迎えるのは難しいであろう」
「…………」
「この先の聖女の出現をも左右するほどの力を持っているのじゃ」
「…………」
「しかし、アーモンは違う。万が一、聖女を妃に出来なくとも数年のうちに…本来の妃が召されることになっている」
「それでは……」
「そうじゃ。そなたが妃を迎えられなければ、天界は衰退するであろう」
「っ!!」
「だから…良いか?何としても聖女を魔界へ渡してはならぬ。……何としてもじゃ…」
神界王は拳をギュッと握り、力強い視線を向けた。



