徐々に痺れは無くなり… 足の感覚が戻って来た。 まだ軽い眩暈はするが、 目の前の先生は良く見える。 「簡単に付けられて…」 はっ!?つけられて? ん?? んん??? 付けているのは先生…… あなたではありませんか? 私は先生の腕から逃れようと、 ありったけの力を振り絞って ……抵抗する。 すると―――――。 「莉胡、大丈夫か?」 「へ?」 頭の上から声が降って来た。 えっ?今“莉胡”って言ったよね? さっきも受付で“莉胡”って。 私は思わず見上げると、 先生は心配そうに見つめて来た。