「そうじゃ。魔神杯があれば“聖女”であっても悪魔の妃となれる」
「…………では、どうすれば…」
「良いか、レイシールド。そなたはアーモンより一刻も早く、聖女をこの神殿へ連れて参れ」
「しかし、どのように…?」
「アーモンが魔神杯を手にしたように、そなたにはこの聖神剣を託す」
「聖神剣!?」
「そうじゃ。この聖神剣で聖女の魂を貫くのじゃ…」
「魂を……」
「うむ…。本来ならば、聖女としてここへ来た者に儀式で使う剣じゃ」
「私が使って大丈夫なのですか?」
「仕方あるまい。今は一刻を争う…」
「何ゆえ、それほどまでに一刻を争わねばならぬのですか?」
私は不思議に思い…神界王に訊ねてみた。



