私は祭壇の前まで行き、神界王の前に跪いた。
「大変遅くなり、申し訳ありません」
「いや、すまない。急な呼び立てをして…」
「いえ……」
神界王は神妙な面持ちで話し始めた。
「レイシールド、良いか?これから、そなたに告げる事はそなたの運命を左右する。心して聞け…」
「はい」
神界王は深呼吸して……続けた。
「以前、そなたに“妃”の神託を下したであろう」
「…………はい」
「そなたの妃…つまり聖女は、あと数年もすれば天界へ召す予定であった」
「……………」
「しかし、何ゆえか…。ワシの知らぬうちに、魔界のアーモンがそなたの妃を奪いに人間界へ降り立ったと…先ほど連絡が入った」
「それはどういう事ですか?」
真剣な表情で訊ねる。



