俺は彼女に“神の呪文”を使ったと話し、


もうじき消えて無くなる…そう告げた。


可哀そうなほどに動揺している彼女に、


「変な事に巻き込んで…悪かったな」


「えっ?」


「楽しかったよ……莉胡…」


俺は優しく微笑み、彼女の頬に手を…。


「レ、レイシールド様!?」


彼女に抱きしめられる形で…


俺の背中を擦り、


何度も何度も…俺の名を。


「う゛っ……ッ…ぅッ…」


「キャッ!!血が…!!」


俺は吐血した。


やはり、限界のようだ。


「レイシールド様!!大丈夫ですか!?しっかり…」


彼女が懸命に声を掛けるが、


段々と遠のき始める。


結局、彼女の心は射止められずか…。


まぁ、奴の魔の手から救えただけでも良しとするか。