すると、彼女は…
『――――――術を使ってるみたいで…』
術!?って事は、本物はどこだ?
莉胡は大丈夫なんだろうか?
俺が“無事なのか?”と訊ねると、
彼女は無言。
『おい!!莉胡!!返事しろ!!』
クソッ!!本物の奴が莉胡の傍に…。
何かされてんじゃないのか!?
また……魔力で…。
すると、彼女は“大丈夫です”と小さく呟いた。
そんな声で“大丈夫”と言われても信用ならない。
『今、どこに?』
彼女に再び訊ねるも、返答が無い。
『どこだ!!!?』
俺は声を荒げた。
すると―――――、
『し、書棚の脇の…』
書棚!?
俺はダミーの攻撃をかわしながら、
………部屋を見回す。
!!!!! アレか……。



