奴の動きが一瞬止まる。
俺はそれを見逃さず、
すかさず剣の柄で、更に脇腹を攻撃した。
奴は連続攻撃を見事に食らい、
俺との距離を取る為、一旦離れた場所に。
………何とかなりそうだな。
奴が床に手を着き、呼吸を整えている。
そろそろ、終わりにするか。
俺は奴めがけて…再び剣を振りかざした。
徐々に奴の身体にキズを負わす。
暫く俺と奴とで死闘を繰り広げていると、
突然、莉胡が……。
『レイシールド様!!聞こえますか!?』
ッ!?何かあったのか?
『………どうした!?』
俺は彼女に聞き返すと、
『落ち着いて下さい。コレは罠です!!』
はっ?“罠”って……どういう事だ?
『今、レイシールド様と闘っているのはダミーです』
おいっ!?ダミーって…一体、どういう事だ?



