「う゛っ……ッ……」
目の前の彼が苦しそうに。
「レ……イシールド様?」
「………莉……胡…」
うずくまり、腹部を押さえている。
「だ、大丈夫ですか?」
「平気……と言いたい所だが、そうでも無いらしい…」
「えっ?」
「フッ。やはり、禁忌の代償はデカいな」
「え?禁忌?」
「莉胡。俺は奴と闘う為に“神の呪文”を使った」
「………」
「それは“神”のみが許されている呪文」
「……え?」
「多分、もうじき俺は消えて無くなる」
「それって……どういう…」
「変な事に巻き込んで…悪かったな」
「えっ!?」
「楽しかったよ……莉胡…」
彼はそう言って、優しく微笑んだ。



