【Side 莉胡②】
周防先生…うぅん、レイシールド様が、
私を助ける為に結界の中へ。
彼は自らを犠牲にしてまでこの私を…。
彼に指示され、目を閉じる。
剣と剣が交わる音と衣擦れの音。
彼らの息遣いと…
恐らく、彼の声と思われる呻き声。
私の為に……ごめんなさい。
私がここへ来たばかりに…。
歯を食いしばって彼の無事を祈っていると、
突然、何者かに服を引っ張られた。
えっえっ…!?誰!?
2人の会話が聞きたいのに、集中出来ない。
何を話しているの?良く…聞こえない。
すると、突然手足の枷が消え失せた。
急に手足が軽くなり、思わず目を開けてしまった。
えっ!?……す、周防先生?
ベッド脇に先生の姿が…。
もしかして、私に掛けられた魔力を?
上体を起こして彼の姿を……。



