奴は俺めがけて剣を向けて来た。
俺はギリギリの所でかわすと、
奴はすかさず上段蹴りを仕掛けて来た。
俺はそれを両腕で防御。
すると―――――シュッ!!
ッ!!右脚大腿部に剣先がかすめる。
マズい!!奴の動きが速すぎる。
奴は身体を回転させ、剣を振り回して来た。
俺は剣を盾に力の限り防御する。
―――――ボスッ。う゛ッ……。
奴の膝が脇腹に食い込んだ。
クソッ!!このままじゃ勝ち目は無い。
仕方ない……アレに賭けるか…。
俺は一先ず奴から離れ、体勢を立て直す。
『莉胡、聞こえるか?』
『あっ……はい』
『俺が奴を惹き付けてる間に、ここから出るんだ!!いいな?』
『えっ?……はいっ!』
俺は気を高め、全天力を集中させる。
『神界王様、申し訳ありません。どうか……お許しを…』



