部屋の中にいる莉胡はベッドに横たわり
彼女に覆い被さるように奴がいた。
しかも………
奴が彼女の胸に顔を埋める形で。
ッ!!遅かったか!?
俺は奴に焦点を合わす。
はぁ…間に合ったみたいだな。
奴はまだ魔服を纏っていた。
莉胡の服はかなり肌蹴ているが、
大事な箇所はまだ無事のようだ。
俺は莉胡の元へ行こうと1歩踏み出す。
すると、
ズキンッと心臓を射抜かれたように
激しく痛み、身体が硬直した。
ッう゛っ………。何なんだ!?
足を動かすどころか、呼吸すらまともに出来ない。
ヤッ……ヤバいな……。
締め付けるように痛む胸に
やっとの想いで手を当て……
決死の覚悟で天力を極限へと高め始める。



