【Side 零士①】
俺は真の姿で結界内へ足を踏み入れた。
う゛っ…。身体が…動かない。
今までに感じた事の無いほどの魔力を感じる。
ッ!!クソッ!!マジかよ…。
まだ、部屋の扉も開けてないのに。
身体の自由が利かない。
手足がピリピリ痺れ出す。
肌が焼けるように熱い。
チクショウ!!
ここでクタバッテ堪るか!!
俺は瞳を閉じ、拳を握りしめ…
気を集中し、深呼吸。
莉胡!!今助けに行くぞ!!待ってろ!!
俺は更に1歩踏み出した。
う゛っ……ッ!!
身体中が軋む。
音を立てて……歪むように。
歯をグッと噛みしめ、気合を入れる。
その時―――――!!



