【Side 莉胡①】
悪魔の真の姿へ変化した彼を目の前に、
私は成す術が無く……
止めど無く涙が零れ落ちる。
今朝の周防先生の言葉が頭を過ぎる。
『何かあったら心の中で俺の名を』
私は必死に彼の名を……。
『先生!!周防先生!…レイシールド様、レイシールド…様…』
けれども何も起こらず、先生が姿を現す事も無い。
……………先生。私……もう…。
木戸先生が馬乗りになり、
首元に息を吹き掛けると…
勝手にナース服のファスナーが下りて、
下着姿の胸が露わになった。
!!! なっ、何!?
手で触れてもいないのに、そんな事が出来るなんて…。
私を穢すなんて…きっと簡単なんだわ…。
………どうしたら……。
ダメよ!!諦めちゃ!!
出来る限りの事はしないと…。
私は残りの力を振り絞って、手足をバタつかせた。



