俺は急いで総看護師長室へ向かった。


莉胡……莉胡………莉胡!!


間に合ってくれ!!


エレベーターを降りると、ヤバい空気が漂っている。


っ!!マジかよ……。


昨日の結界の比じゃない。


凄まじく強い結界が張られ、


数メートルも離れた場所まで魔力が漏れている。


部屋の前まで来ると……


ッ!!クソッ!!


身体がすでに痺れ始めていた。


何だ……コレは……!?


桁違いの結界を前に、身体が拒否反応を示す。


ムリも無い。俺は天使だ。


天使と悪魔。お互いに領域を超えぬは暗黙の了解。


しかし、今はそんな事は言ってられない!!


俺は辺りを見渡し、人気が無い事を確認して。


―――――――ッ!!


俺は真の姿へと変化した。


そして…精神を集中し、天力を極限に高め、


結界の中へと足を踏み入れた。