「いや……合ってる」
「だから……私にあんなプロポーズ的な事を…言ったんですね?」
「え?」
「初めてここに来た時ですよ」
「あっ……そうだな」
「先生は……えーっと、天界でしたか?」
「あぁ」
「そこで、私が死ぬのを待ってたんですか?」
「ん?……“死”と言うのは人間界の言葉だ」
「え?」
「我ら天界人にとったら“昇天”と言って誰でも天界へ召されるワケじゃ無い」
「………」
「特に莉胡のような“聖女”は稀にしか昇天して来ないんだ」
「稀?」
彼女は不思議そうに聞き入っている。
「あぁ。聖女は身も心も清らかで穢れなく、魂までもが美しい存在」
「………」
「そして、君のように尊い力を持つ聖女は何千年に1人と言われている」
「!?」
「私は君と結ばれなければ、天界を治める事が出来ない」
俺は真実を隠さず…全て話す事を心に決めて。



