『幾らお前が大天使であっても、魔の結界の中では半減する事くらい承知しておるであろう?』
「………はい」
『今回の事で、アーモンは先を急ぐであろうな』
「………はい」
『ならば、分かっておるであろう?一刻も早く、聖女に聖神剣を使うのじゃ。良いな?』
「…………はい」
大鏡を通し、神界の神殿と通じている。
『ところで、レイシールド』
「はい」
『本来ならば、会う事の無い妃を前にどうだ?』
「どうだ?と……申しますと?」
『惚けんでも良い。聖女に惹かれるであろう?』
「………」
『お前とは波長が合うハズじゃ。それゆえ、1人占めしたいのと…違うか?』
「っ!!……えっ……その……」
『まぁ良い。お前にとって、生涯ただ1人の妃じゃ。本来ならば昇天後に共に過ごすのだが…』
「………」
『事が事なだけに仕方あるまい。聖女を守り抜くのじゃぞ!?何があっても…。良いな?』
「はいっ!!」
神界王様との交信を終え、ホッとひと息つく。



