俺は無我夢中で剣を振り回した。
すると、一瞬、奴が体勢を崩した。
俺はそれを見逃さず…
奴の腕に剣を突き刺した。
さすがに奴も動きが鈍り、
棟の屋上に着地した。
すると―――――、
あの女が急に目の前に現れた。
俺もすかさず屋上へと降り立ったが…
女は目を見開き、かなり驚いている様子。
奴が人間の姿に変身し、
何も無かったかのように女に語り掛けたのを見て、
俺も人間の姿へと変化した。
奴は女がパニクってるのを宥めようと、
優しく語り掛けている。
クソッ!!
俺様が背後にいるというのに…。
存在を忘れてんじゃねぇか?
俺が“いつからいたんだ?”と女に聞くと、
再び動揺し始め…
奴は女に真実を告げ始めた。



