【Side 亜門】
俺は仕事終わりに奴を誘き出しだ。
予め準備しておいた結界へ誘い込んで。
奴は“大天使”と呼ばれるくらい…
天使の中でも特級クラスの天使にハズが、
俺様の張った結界の中に何の躊躇も無く、足を踏み入れた。
―――――変だ。………おかしい。
魔の結界と言っても、下級クラスの悪魔が張った結界じゃねぇ。
そう簡単に入れる結界を張ったワケじゃねぇのに…。
だが、奴は逃げることも苦しむ素振りさえ見せず、
俺様の攻撃をいとも簡単にかわしやがった。
魔剣を振りかざしても中々当たらない。
何でだ!?どうして当たらない!?
奴の力がそんなに強いのか?
この俺様よりも………。
空中で剣を振り回して、漸く脚に当たった。
しかし、その後も紙一重の所でかわされる。
おいっ!!ここは俺様の魔の結界の中なんだぞ?
何でそんなにも自由に飛べるんだ?
痛くないのか?苦しくないのか?
………どうなってんだ!?



