「それに、たとえ神託が下っていたとしても、運命なんてもんはねぇ」
「お前は神界王様に楯突く気か?」
「ハッ…まさか。楯突くんじゃねぇ。蹴落として、俺が神界王になるんだよ!!」
「なっ!!」
………何?………今の会話…。
“アーモン”“レイシー”って、2人のあだ名?
それに彼女って……誰?
周防先生には婚約者がいるの?
その人を木戸先生が横取りしようとしているの?
“神界王”に“神託”だとか……何かの宗教?
あっ!!もしかして、宗派の分裂?
それで2人は言い争ってるの?
2人の会話がイマイチ呑み込めず、更に耳を傾けた。
「お前が魔神杯を持ち出した事はバレている」
「フッ…何のことだ?」
「恍けても無駄だ。私は神界王様より聖神剣を託された」
「っ!!何だと!?」
「お前に聖女を渡さぬ為だ!!」
「………」
2人で睨み合い……凄まじい殺気。



