あの女が“聖女”か……。 アイツの妃になるハズの女…。 まぁ、見た目は悪くないな。 透き通るような白い肌 ぷっくり艶めいた赤い唇 クリっとした黒目がちな大きな瞳 スッと通った鼻筋 背は少し小柄で 袖から延びる腕はかなり細い 華奢な身体だとひと目で分かる。 「坂本健くん、診察室前でお待ち下さい」 お淑やかに落ち着いた彼女の声は、 アーモンの心に響いていた。 「いい声だな……」