君の隣で夢みた未来

俺は頬杖をつき、大きな溜め息を吐いた。


どうしてわからないかな。


男と女が二人で居るからって恋愛だって限らないだろうよ。


そんな簡単な繋がりだって思われたくねぇよ…。



「おや?ご機嫌斜めかい?」



トイレへ行っていたのだろう、ななが隣の席に座った。



「あ?うるせぇな」


「珍しいね。機嫌悪いの。なんかあった?」



珍しい…


かもな。


実際、あんまり怒らないからな。


珍しい方かも。



「いや?別に?なんもないっすよ」


「なんで、後輩口調?」



ななが「あはは」と笑う。


俺もつられて笑ってしまった。



「そうだ、プリント見てみた?」


「あー…課題?まだ見てねぇや」


「見てご覧!ていうか、見て!」



俺は「はいはい」と言い机に手を入れた。


数枚のプリントがホッチキスで束ねられていた。


そこには大きめの付箋紙が貼られていた。



【このプリントが夏休み前のテストにいっぱい出るらしいよ!!
 わからなかったら、教えてあげてもいいけど★

 From ななちん】


犯人は今、隣に居るなな。



「さんきゅ」



俺はお礼を言いつつ、ななの額にでこピンをした。


全然痛くないでこピン。


全然痛くない癖に、あいつは額をさすり「いたいよ。もう!」と頬を膨らませていた。


でも、その表情は怒ってなかった。