君の隣で夢みた未来

彼女が最後の鍵盤を叩いて、音の余韻が音楽室…


いや、この階全体に切なげに響いた。


悲しそうに鍵盤を見つめる彼女。


今にも泣き出しそうな表情。



「つんちゃん、終わったら電話して」



俺はそう言って、小さく笑って彼女の凍った瞳がいつもの瞳に戻りかけたのを確認して、その場を去った。


扉を閉めたら、またピアノの音が鳴り響く。


あ、これは…。


曲名は忘れてしまったけど、『別れの曲』の後に必ず弾く曲。


そう、俺が本当に聴きたかったのはこれ。


これが聴きたくて、あの曲をねだった。


心が洗われる気がする。